母子生活支援施設とはどんなところ?一日の流れをご紹介!

母子家庭の人たちが住む「母子寮」という言葉を聞いたことがありますか?

母子寮は昔の名称で、現在では「母子生活支援施設」と呼ばれています。

母子生活支援施設は児童福祉法によって設置された施設なのですが、具体的にどんな場所か知らない人も多いでしょう。一日の過ごし方も気になりますよね。

今回は、母子生活支援施設について、対象者から利用可能な期間、一日の流れ、利用料金などをご紹介します。

母子生活支援施設とはどんなところ?

では早速、母子生活支援施設はどんなところなのか、詳しく解説しましょう。

母子生活支援施設とは

母子生活支援施設とは、DV被害や離婚などによって経済的な問題を抱える18歳未満の子どもを持つ母子世帯が入所する施設のことです。

冒頭でも説明した通り、児童福祉法によって設置された施設で、全国に272施設、10,608人の利用者が存在します。
(参考:母子生活支援施設概要

母子生活支援施設は、自治体によって提供するサービスが異なります。例えば、以下のようなサービスが提供されています。

  • 緊急一時保護
  • 保育サービスの提供
  • 学童保育クラブ事業
  • ショートステイ事業
  • トワイライトステイ事業

母子生活支援施設に入所する人の7割は、配偶者からのDV被害にあっていた世帯です。そのため、上記の中でも特に、緊急一時保護が重要な役割を担っています。

施設の目的は、母子世帯を保護するとともに生活を支援、さらに退所後も相談や援助を続け、母子世帯の自立を支援することです。

自治体によって異なりますが、施設内は大きなマンションのように世帯ごとに部屋が用意され、保育室やプレイルーム、談話室など共有部分も充実しています。

利用者のほとんどがDV被害者ということもあり、セキュリティ対策が行われている施設が多いのも特徴です。

対象者は?

母子生活支援施設の対象者は、18歳未満の子どもを育てる母子家庭世帯、または何らかの事情で離婚できない母親とその子どもの世帯です。

DV被害者だけでなく、経済的に苦しい場合や母親の精神の不安定、子どもに障害があり育てにくいなども支援対象となります。

利用可能な期間は?

母子生活支援施設の利用可能な期間は施設によって異なります。2年以内と決められている施設や利用期間を定めていない施設もあります。

基本的に、入所者が自立の準備が整った際に退所します。

また、原則として、子どもが18歳になるまでと定められていますが、特別な事情がある場合は20歳まで認められます。
厚生労働省の調査によると、利用期間5年未満が約9割をしめており、ほとんどの利用者が数年で自立の準備を整えて退所していることがわかります。

どんな人が働いている?

母子生活支援施設で働く人は、母子支援員や少年指導員、保育士、基幹的職員、嘱託医などがいます。それぞれを詳しく説明します。

母子支援員は、子育て相談や母親の就労相談まで幅広く行い、関係機関との連絡調整も行います。

少年指導員は、入所している子どもに生活や学習習慣を身につけるため、指導を行い、18歳までに自立できるように支援します。

保育士は、施設内に保育室がある場合に配置され、幼児の健康な生活を支援します。

基幹的職員は、自立支援計画の作成から進行管理、職員の指導を行う管理者のことです。

嘱託医は、施設から委託された医師のことで、母子世帯の健康を支援します。

これら多くの職員らが母親と子どもをあらゆる面でサポートし、世帯の健康や自立を支援します。

母子生活支援施設の一日の流れとは?

母子生活支援施設では、以下のような一日の流れがあります。

午前7時〜:出勤、登校、登園
母親への相談支援、保育園に通っていない子どもの保育など
午後3時〜:小学生下校、保育園児降園
午後6時〜:母親の退勤、帰宅
午後10時 :消灯

スケジュールは各施設によって異なりますが、おおよそ上記のような流れで一日が終わります。

スケジュールを見ると、通常の家庭とほぼ同じであることがわかります。

ただし、母子生活支援施設は、あくまで施設なので門限や無断外泊禁止などの決まりがあります。

これもまた施設によって異なるため、入所したい施設があれば、直接問い合わせることをおすすめします。

母子生活支援施設の利用料金が気になる

最後に、母子生活支援施設の利用料金をご紹介しましょう。

利用料金は世帯の収入によって決められます。

生活保護世帯は月額0円、非課税世帯は月額1,100円です。

所得が多いほど、負担額が高くなるため、注意しましょう。

詳細はこちらの「○児童福祉法に基づく助産施設及び母子生活支援施設の費用の徴収に関する規則」を参考にしてください。

ただし、光熱費や食費に関しては実費負担となります。

それでも家賃負担が軽減されるため、生活の安定を目指すには有難い施設であることがわかります。

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まとめ

今回は、母子生活支援施設について、対象者から利用可能な期間、一日の流れ、利用料金などをご紹介しました。

母子生活支援施設とは、18歳未満の子どもを持つ母子世帯が入所できる施設で、児童福祉法によって設置されています。

利用者の約7割がDV被害にあった母子ですが、経済的な理由や精神的不安での入所も可能です。

原則として、子どもが18歳以上になれば退所を求められますが、それまでに自立して退所する利用者が多くいます。

一日の流れは一般家庭とほぼ同様です。ただし、母子を支える職員による相談や指導、支援があり、安心して子育てできる環境が整っています。

利用料金は、所得によって異なります。

生活保護世帯だと月額無料(食費や光熱費は実費)なので、経済的にも大きなメリットがあるでしょう。

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