生活保護不正受給で逮捕された人たちの実話集

病気などで働きたくても働くことができず生活が困窮している人を、経済的に助ける制度が生活保護制度です。

しかし、生活保護を受給するための条件を満たしていないにも関わらず、不正受給をしている事件も多発しています。

今回は、生活保護不正受給の実例の紹介、不正受給をした際の処罰などについて詳しく解説していきましょう。

生活保護不正受給の実例集

生活保護の不正受給はどのような例があるのか、次より一般に報道された不正受給の実例集を紹介します。

お笑い芸人・河本準一の母親の不正受給騒動

2012年、人気お笑いコンビ「次長課長」の河本準一の母親および家族が生活保護の不正受給をしていることが発覚しました。

河本の母親とその家族はそれぞれが別の家に住み、2000年から約12年にわたって不正受給を続け、その総額は9,792万円です。

この件は、受給者である河本の母親に収入がないため、生活保護に関して定められた生活保護法に照らし合わせてみた場合、違法には該当せず、決して不正受給ではありません。

しかし、河本が人気芸人として当時年収5,000万円以上もの収入があったため、「経済的に余裕のある河本が家族の面倒を見ればいいじゃないか」という世間のバッシングが集中し、問題となったのです。

この騒動のあと河本は、不正受給扱いになった生活保護費を数年にわたって全額返還することになりました。

本来は、返還をする義務がないのにも関わらず「母親が世間に後ろ指を指されないように」と、自主的に全額返還をしましたが、返還したことに関しては大々的な報道はされていません。

キングコング梶原雄の母親の不正受給騒動

現在は人気YouTuber「カジサック」の名称で活躍している、お笑いコンビ「キングコング」の1人・梶原雄太も、母親の不正受給騒動がありました。

母親が受給した生活保護費の総額は、2011年3月から1年3ヶ月の期間にわたっての約140万円​​です。

この件も法律的にみた場合、決して違法には該当しません。

しかし、梶原の母親は、息子が母親のために購入した高級マンションに住んでいたため「あんな立派なマンションに住んでいて経済的に余裕があるのに生活保護を受けている」とみられて、大きなバッシングに発展したのです。

この騒動やさまざまなことが重なり、梶原は仕事激減・収入激減に陥りましたが、その後、YouTuberとして再ブレイクを果たしました。

総額1,400万円の不正受給

2019年2月、埼玉県富士見市在住の男性(当時68歳・建設業)が詐欺の疑いで逮捕されました。

男性の容疑は生活保護の不正受給で、その期間の受給総額は、5年以上で総額1,400万円です。

男性は収入があるにも関わらず、無収入と偽って収入申告書を福祉事務所に提出し、生活保護費を受給していました。

不正受給に該当する行為

生活保護の申請において次の行為を行なった場合、不正受給に該当します。

収入を偽っての申告

収入が一定額あるにも関わらずそれを隠した場合、不正受給になります。

生活保護は、無収入もしくは一定額に達しない収入の場合、生活に困窮して一般的な生活を送るのが難しいと判断された際に生活保護費の受給資格を得られます。

しかし、収入があり十分に生活できているのに、それを偽って、困窮した生活を送っていると嘘の申告をした場合は不正受給になるため、嘘の申告をしてはいけません。

生活保護の受給可能・不正受給の境界線になる収入額は、地域・世帯人数などによって異なるため、事前に確認することが大事です。

資産保有を隠して申告

不動産・車など資産を売却しても、生活費が足りない場合、生活保護の受給資格を得られます。

しかし、資産額を偽る・資産を保有していることを隠して、生活保護を受給していた場合、それは不正受給の扱いです。

世帯員の変化を申告をしない

生活保護費が決まる要素の一つが世帯人数です。

そのため生活保護の申告をする際は世帯人数を偽りなく申告する必要があります。

また生活保護を受給している最中に世帯人数の変化が起きた場合も、申告をしないといけません。

同居人と結婚・子供が生まれる・子供が独立して家を出る・同居していた親が亡くなるなどの変化があっても、それを申告しないで受給を続けると不正受給になります。

不正受給に対する法的対応と処罰

生活保護の不正受給が発覚した場合、以下の処分が科されます。

  • 受給した生活保護費の返還(生活保護法63条より)
  • 費用等の徴収(生活保護法78条)

生活保護費は国民の税金から支出されているため、不正受給した金額は返還しなくてはいけません。

また、不正受給を犯罪としてみた場合、以下のような犯罪に該当します。

  • 生活保護法違反(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)
  • 刑法上の詐欺(10年以下の懲役)

不正受給は、場合によっては生活保護法違反ではなく刑法の詐欺罪として成立するケースもあり、そうなった場合は、生活保護法違反より重たい刑罰が下される可能性もあります。

また、不正受給をすればそれがネットニュースにもなり、半永久的にネット上に残る危険性もないとはいえません。

まとめ

生活保護の不正受給は立派な犯罪です。

不正受給が発覚すると法的な処分・社会的信用度の消失といった事態が起きるため、自分が本当に生活保護の受給の条件を満たしているのか、事前に確認をしましょう。

不正受給がバレてしまうとどんな罰則が待っているのか、それをしっかりと把握して正しい申告をすることが大事です。

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