生活保護は同居人がいても受けられる?バレる可能性や世帯分離について解説

生活保護の検討をする方の中には同居人がいるケースがあります。

同居人がいても生活保護が受けられるのか、心配になっている方もいるのではないでしょうか。

結論から言いますと、条件さえ満たせば同居人がいても生活保護を受けられます。

本記事では、生活保護は同居人がいても受けられるのかを中心に、同居人の存在がバレる可能性、世帯分離について解説します。

生活保護は同居人がいても条件を満たせば受けられる!

生活保護の受給は同居人がいても主な条件を満たせば可能です。

その条件を以下にまとめました。

  • 同居人を含めた収入が最低生活費未満
  • 資産を持っていない
  • 親族からの援助が難しい

ここからは上記の条件について解説します。

同居人を含めた収入が最低生活費未満

生活保護は「世帯単位」での収入が重要であり、この場合は同居人を含めた収入が最低生活費未満であることが重要です。

この場合の世帯は「同じ家に住み、生計が同一であること」がポイントであり、家族かどうかは関係ありません。

最低生活費は生活扶助と住宅扶助の合計額を指し、世帯収入が最低生活費を下回ると、下回った分だけ生活保護費が受給されます。

同居人に収入があっても、合計して最低生活費を下回る収入しかなければ、差額を生活保護として支給される仕組みです。

資産を持っていない

同居人を含めて資産を持っていないことも生活保護を受けるのに大事な要素です。

この場合の資産には貯金や車、持ち家、貴金属などが該当します。

一方で車がなければ日常生活に支障が出る場合などは例外的に認められる場合もあります。

また、貯金は1か月分の生活保護費以下であれば、資産を持っていない状態として扱われるので、数万円程度の貯金であれば問題はないでしょう。

親族からの援助が難しい

生活保護を受け取るには、同居人を含め親族からの援助が難しいことを示す必要があります。

生活保護法で扶養義務者からの支援が優先されているためで、3親等までが対象です。

3親等は叔父叔母、甥っ子、姪っ子まで含まれるため、3親等まで扶養照会が行われることがあります。

しかし、10年以上親族と音信不通など、扶養が期待できない場合には照会をしなくても生活保護を受けることは可能です。参照:厚生労働省

扶養照会をするかどうかは自治体によって判断が異なるため、ケースバイケースと言えます

生活保護を受けながら同居人がいることがバレる可能性

生活保護を受給中に同棲相手を見つけたり、兄弟や友人が住みついたりすることも考えられます。

その場合、ケースワーカーなどに同居人がいることがバレる可能性があるのか不安になる方もいるはずです。

実は以下のケースでバレる可能性があります。

  • ケースワーカーの家庭訪問でバレる
  • 第三者の通報が入ってバレる
  • 生活水準が上がってバレる

以上のケースについて詳しく解説します。

ケースワーカーの家庭訪問でバレる

ケースワーカーは定期的に生活保護受給世帯の家庭に訪問を行いますが、この訪問の際にバレる可能性があります。

明らかに2人以上で暮らしている痕跡があれば、ケースワーカーは同居人がいることを疑うでしょう。

仮に同居人に資産や収入があれば、生活保護費の減額、場合によっては廃止まであります。

仮に同棲や同居を行うことになり、相手に収入や資産がない場合には正直にケースワーカーに伝えるのが確実です。

第三者の通報が入ってバレる

家庭訪問で痕跡をいくら消そうとしても、第三者の通報が入ってケースワーカーの耳に入ることも考えられます。

生活保護世帯に対する不正受給の監視の目が厳しいため、同棲や同居をしていることが第三者に伝わり、通報される可能性があるのです。

ケースワーカーは通報を受けて調査を行い、バレてしまうことが考えられます。

家庭訪問でケースワーカーをごまかそうとしても、周囲に住む人にバレバレでは意味がありません。

生活水準が上がってバレる

基本的に生活保護費は急激には上がらないため、その状況で生活水準が上がれば、何かしらの収入があったとケースワーカーに思われます。

例えば、車がある、家の中に新しいゲーム機などがあるといったケースが該当します。

そして、調査が入り、同居人の存在がバレるという流れです。

同居人がしっかりと稼いでいる人であれば、最悪の場合は生活保護の不正受給を指摘されてしまいます。

生活保護を受けながら同居人がいる時に使える世帯分離

同じ同居でも、その相手が両親など家族だった場合には、世帯分離を活用することで生活保護を受けられます。

本項目では、世帯分離の考え方や方法についてまとめました。

世帯分離をすれば同一世帯と判断されない

生活保護は世帯単位で判断され、「同じ家に住み、生計が同一であること」が重要です。

世帯分離は同じ家に住みながらも、生計が同一ではない状態を示せるため、同じ世帯とはみなされません。

つまり、世帯分離をすれば両親などと同居していたとしても、1人だけ生活保護を受け取るなどの対応が可能です。

一方で世帯分離には委任状の問題などデメリットもあるため、慎重な判断が欠かせません。

世帯分離の手続き方法

世帯分離を行う際には、以下の書類やアイテムが必要です。

  • 本人確認書類
  • 世帯変更届
  • 国民健康保険証
  • 印鑑
  • 委任状

お住まいの市町村で手続きを行い、世帯分離を進めていきます。

手続き自体は本人や世帯主、代理人が行えるため、さほど難しくはありません。

ただし、生活保護を理由にした世帯分離は、何らかの事情がないと認められないケースがあります。

必ずしも世帯分離が認められるわけではないので、その点には注意が必要です。

まとめ

生活保護は同居人がいたとしても、同居人と合算した収入が最低生活費を下回れば受け取ることは可能です。

仮に生活保護の受給中に同居人が増えた場合、同居人の収入や資産の有無を聞いておくことが大切です。

万が一ケースワーカーにバレたとしても、同居人に収入や資産がなければ、問題ありません。

受給中に同棲なども可能ですが、前もってケースワーカーに相談することをおすすめします。

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