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生活保護費は2013年から段階的に引き下げられるなど、生活保護受給世帯に影響を与えています。
そもそもなぜ生活保護費は引き下げられたのか、気になる方もいるはずです。
実は5年に1度生活保護費の見直しが行われ、さまざまな指標によって引き下げが決まっています。
本記事では生活保護費引き下げの理由や影響、今後の展開を解説します。
生活保護費の引き下げには以下の理由が考えられます。
ここからは生活保護費引き下げの主な理由について解説します。
生活保護費を巡っては、5年に1回制度の見直しが行われます。
生活保護の支給以外の支援を行い、保護の長期化を防ぐ狙いがあるためです。
2003年から生活保護制度の見直しに関する話し合いが行われており、長期間生活保護を受け取る世帯が多いことが問題視されました。
生活保護の支給ではなく、自立を促す支援を行うべきという議論になり、今の見直し制度が生まれています。
5年に1度の生活保護基準の見直しは、全国家計構造調査などの指標を使って行われます。
生活保護を受け取っていない低所得者の消費水準とのギャップを見るためです。
2022年には高齢者世帯を中心に、低所得者よりも生活保護受給世帯の方が消費水準が上回っていることが明らかとなっています。参照:朝日新聞
こうしたギャップを解消するため、生活保護の引き下げが行われるのです。
生活保護費引き下げの根拠となっているのが、物価下落によるデフレ調整です。
厚生労働省では、2013年に「生活扶助相当CPI」と呼ばれる物価指数を導入しました。
本来のCPIは消費者物価指数を示していますが、生活扶助に関係のない家賃や医療費などを除外したものが「生活扶助相当CPI」です。
2008~2011年にかけて、「生活扶助相当CPI」は4.78%下落しており、この数値を根拠に生活保護費が引き下げられました。参照:厚生労働省
一方、生活扶助相当CPIは生活保護費削減を前提としたもので、物価偽装という批判もあります。
2024年において、各裁判所で生活保護費引き下げを取り消す判決が出されるなど、数値の妥当性が問われている状況です。
生活保護の引き下げは2023年2024年と行われる予定でしたが、凍結されています。
これは物価高騰の影響によるものです。
全国家計構造調査は5年に1回行われ、最新の調査は2019年で、物価高騰などの影響が出ていません。
ここ数年の物価高騰を受け、引き下げは避けるべきという意見が強まり、2024年まで凍結が決まっています。
2025年以降に関しては改めて判断するという方針です。
生活保護費が引き下げられる影響には以下のことが挙げられます。
本項目では生活保護費引き下げの影響についてまとめました。
生活保護費が引き下げられることで、生活保護世帯の生活が苦しくなる可能性が高いです。
引き下げられた分はさらなる節約でカバーしないといけなくなるからです。
生活保護世帯は「生活扶助」から光熱費や食費などを出しますが、減額によって使えるお金が減ってしまいます。
最低限度の生活を保てるだけの扶助しか受けられない中で、引き下げられると現状よりも苦しくなるのは当然です。
今は物価高騰の影響を受けており、より苦しい状況なのは明らかです。
実は生活保護の引き下げは、生活保護を受け取っていない低所得者層にも影響を与えます。
住民税非課税世帯の対象額が下がり、引き下げによって住民税課税世帯になるケースが出てくるからです。
住民税課税世帯になることで住民税の課税だけでなく、保育料の上昇や就学援助の打ち切りなどさまざまな影響が出てしまいます。
就学援助などは生活保護基準を目安にして利用条件が決まっており、生活保護引き下げの影響は生活保護を受け取っていない人たちにもあるのです。
生活保護費の引き下げを巡っては毎年さまざまな動きを見せています。
本項目では、今後の展開についてまとめました。
生活保護費に関しては、5年に1回行われる全国家計構造調査が大きなカギを握ります。
2024年に行われる全国家計構造調査の指標が用いられ、生活保護基準の見直しに用いられるからです。
2019年と2024年ではコロナ禍や物価高騰などさまざまな部分で大きな違いがみられます。
低所得者層と生活保護受給世帯のギャップがどれほどあるのかによって、今後の議論に影響を与えることは確実です。
現在は物価高騰対策で引き下げの凍結を行っていますが、今後引き上げの議論になることも十分に考えられます。
生活保護費の引き下げを巡っては各地で裁判が行われています。
一部の裁判所では、「生活保護費引き下げは違法」という判断が出ており、国が是正を余儀なくされる可能性があるでしょう。
2023年11月に行われた名古屋高裁の判決では、13人の原告全員に慰謝料1万円ずつと引き下げの取り消しの判決を出しています。参照:NHK
引き下げに関する訴訟は全国で行われ、各地の高裁でも判断はバラバラです。
そのため、最高裁での判断にすべてが委ねられます。
生活保護費の引き下げが話題になっていますが、2015年には住宅扶助基準の見直しも行われました。
住宅扶助で家賃すべてを賄うことが需要であり、基準見直しは大きな影響を与えます。
見直しに伴い、一部住宅扶助が増えたところもありましたが、多くのエリアで下がり、転居指導を受けて引越しを余儀なくされたケースもあります。
賄えない分は生活保護費から工面しないといけませんが、生活保護費の引き下げの最中に住宅扶助の見直しまであれば、より苦しい生活となるでしょう。
住宅扶助の見直しの議論は今のところ出ていませんが、今後出てくる可能性は十分にあります。
生活保護費引き下げの動きが長らく続いた中で、2025年は一転して生活保護費引き上げの動きが見られます。
実は2024年度から、物価高騰などを受けて特例として1人につき月額1,000円を加算する状況となっていました。
2025年度からはさらに500円を上乗せすることになり、月額1,500円を加算する形となったのです。
あくまでも暫定的な措置であり、2025年度・2026年度の2年間が対象です。参照:NHK
月額1,500円の増額が認められた一方、大幅な増額などを求める動きも強まっている状況です。
生活保護受給者などを支援する15の団体が共同で行った要望書では、2025年度における基準額を7.7%以上引き上げるよう求めています。参照:東京弁護士会
7.7%は、物価高の影響や消費者物価指数の高騰などを考慮した数値となっています。
また、諸外国では物価高騰に合わせて基準額の引き上げを行っており、要望書の中では、基準額が韓国よりも下回っていると批判しているのです。
また、要望書の中では同時に夏季加算の創設も求めています。冬になると、厳しい寒さをしのぐために光熱水費が増えるため、賄うことを目的に冬季加算が存在します。
近年夏の暑さは苛烈を極めており、厳しい暑さをしのぐために光熱水費が夏場も増える状況です。
要望書では、夏季加算の創設とエアコン代の支給を求める文言も記載されています。
生活保護費を巡っては裁判にも発展しており、その行方に注目です。
最高裁が仮に「引き下げは違法」という判断を下せば、今までの引き下げは取消となります。
一方で引き下げが妥当とされれば、生活保護基準の見直しが行われ続けるでしょう。
2024年の指標が生活保護基準の見直しなどの議論を呼ぶことは間違いありません。
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