貧困女子とはどんな人?特徴や深刻な5つの理由を解説!

最近、メディアで取り上げられることが多い「貧困女子」。

物価上昇も相まって、今非常に深刻な状態にあります。

ただ貧困女子と聞いてもどんな人がそれに当てはまるのか、わからない人も多いでしょう。

今回は貧困女子とはどんな人なのか特徴について、さらに貧困女子になる深刻な5つの理由を解説していきます。

最後には、支援制度についてご紹介するのでぜひ参考にしてください。

貧困女子とはどんな人?特徴は?

ここでは、貧困女子の年収からどんな状態の人なのか、特徴をご紹介しましょう。

貧困女子とは、仕事をしているのに生活が困窮している若い女性のことです。

年収は120万円以下で、年齢は10代〜30代といわれていますが、明確な定義はありません。

また、仕事をする単身女性の3分の1が年収114万円以下という調査結果もあり、貧困女子がとても身近であることがわかります。

貧困女子の特徴は、年収が低いだけではありません。

周囲に家族や友人など頼れる人がおらず、社会的に孤立しているケースも少なくはありません。

たとえ家族や友人がいても、働いているため、生活に困窮していることに気づかれにくいパターンもあります。

逆に、自分が貧困であるという自覚がなく、利用できる支援制度を活用できていないこともあります。支援制度については最後に詳しく説明するので、参考にしてください!

また、貧困女子になるのに学歴は関係ありません。

高学歴であっても、新卒で入った大企業で働くうちに身体を壊し、退職後、職を転々として貧困に陥るケースも考えられます。

貧困女子になる理由は?深刻な5つを解説!

今の時代、貧困女子は決して珍しい存在ではありません。

では、どうして貧困に陥ってしまうのでしょうか。

ここからは貧困女子になる深刻な理由を5つ解説します。

女性の年収が低い

日本では昔から、男性に比べて女性のほうが年収が低い傾向にあります。

例えば、転職サービスのdodaが2023年に公表した調査によると、30代男性の平均年収は494万円に対し、女性は383万円と約100万円も低いことがわかっています。

また、「令和4年分 民間給与実態統計調査」では、男性の年収中央値が484万円に対して、女性は270万円と約200万円も低い状況です。

女性は年収が低いため、貧困に陥りやすいといえます。

奨学金の返済

最近では、大学進学に奨学金を借りる家庭も少なくはありません。

「令和2年度 学生生活調査結果」では、大学生の約半数である49.6%が奨学金を借りているという結果が出ました。

奨学金は当然、卒業後に返済が始まります。

例えば、400万円の奨学金を借りた場合、最長20年で返済することができ、その時の返済額は月々約1万7000円です。

つまり、女性の場合、特に少ない給料でその他の固定費と奨学金返済のやりくりが必要になるのです。

これでは生活が苦しくなってもおかしくはありません。

結婚しない人の増加

結婚しないことも貧困女子になる理由の1つです。

独身で生活を送るより、夫婦で助け合って生活するほうが金銭的な余裕が生まれやすくなります。

それは家賃や光熱費などの固定費を2人で折半することができるためです。

実際に、貧困女子は単身者またはひとり親の場合がほとんどです。

ただし、あえて結婚しない人がいる一方で、結婚できない人も少なくはありません。

その理由として「結婚資金がない」という経済的なものがあげられます。

結婚することで貧困が解消する一方で、貧困だから結婚しない人も多いのです。

シングルマザーの増加

今の日本は結婚しない人だけでなく、離婚する人も多くいます。

日本の離婚率は約35%で、3組に1人が離婚しています。

また、シングルマザーになると、子どもを抱えながら働かなくてはならず、十分に時間を取ることができません。

保育園の待機児童や職場の理解はかなり改善されてきていますが、まだ十分とは言えません。

さらに、子どもがいると非正規での雇用が増えるため、働けても収入が低いというのも大きな問題です。

物価上昇

ここ数年、日本にも物価上昇の波がやってきて、多くの生活必需品が値上げされています。

特に困るのが食費で、平均値上げ率は2023年で約14%と言われています。

貧困女子の生活にもかなり痛い出費となり、さらに貧困度合いが増す大きな原因になっています。

こんな時は、固定費を抑えることが大切です。

例えば、家賃を毎月1万円でも下げれば年間12万円の節約になります。

現状の家賃と比較して、数万円安い物件があれば、長い目で見て引っ越すほうがお得になるでしょう。

貧困女子への支援制度は?

さまざまな理由で、女性が貧困へと陥っていくことがわかりました。

最後に、貧困女子への支援制度についてまとめます。

ぜひこの記事を参考に、支援制度を活用してください!

求職者支援訓練

求職者支援訓練は、失業保険を受けられない人や失業保険の受給期間が終了した人を対象とした職業訓練です。

前職が短時間パートで雇用保険に入っていなかった人でも、職業訓練を受けることができます。

かかる費用は原則としてテキスト代のみなので、お金をかけずに手に職が身につきます。

また、一定の条件を満たしていると月額10万円の給付金がもらえます。

条件は以下の通りです。

  • 本人の収入が月8万円以下
  • 世帯全体の収入が月25万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  • 全ての訓練実施日に出席する(やむを得ない理由がある場合も、8割以上出席する)
  • 世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
  • 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html

受付は住んでいる地域のハローワークで行います。

マザーズハローワーク

シングルマザーや子どもがいる人は、マザーズハローワークがおすすめです。

マザーズハローワークは仕事と家庭を両立させたい人向けのハローワークで、子連れでも相談しやすい空間が特徴です。

キッズコーナーや一部では見守りスタッフがいるため、小さな子どもでも安心して通うことができます。

子どもが大きくなってブランクがある場合でも、相談に乗ってもらえるので前向きに仕事探しができます。

相談しやすいというのは、とても魅力的ですね。

生活保護

体を壊し働ける状況ではない、または、事情があって子どもから全く手が離せない人は、生活保護という選択肢もあります。

生活保護の条件は「収入が生活保護費より少ない」「資産がない」「頼れる親族がいない」などです。

条件に当てはまれば、毎月決まった生活保護費が支給されます。

また、医療費や義務教育にかかる費用も支援対象です。

経済的な不安が解消されるため、精神的にも安定します。

ネガティブなイメージの強い生活保護ですが、生活が困窮する全ての人に受給する権利があり、決して恥ずかしがることではありません。

体調が悪化する前に、一度、住んでいる地域の福祉事務所に相談してみましょう。

まとめ

今回は貧困女子の特徴、さらに貧困女子になる深刻な5つの理由を解説しました。

貧困女子とは、仕事をしているのに生活が困窮している若い女性のことを指します。

定義はありませんが、年収120万円の10代〜30代をいう場合が多いです。

周囲には見えにくく、高学歴でもなる可能性があり、珍しい存在ではありません。

「年収が低い」「奨学金の返済」「結婚しない」「シングルマザー」「物価上昇」などを理由に貧困女子に陥ってしまいます。

支援制度としては、国の就労支援や生活保護などがあげられます。

1人で悩まずに周りに助けを求める、または周りが気づいて手を差し伸べることが大切です。

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