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子どもを育てるには、何かとお金がかかります。特に、シングルマザーの人は子育てと仕事を両立させなくてはいけないため、非常に大変です。
他のシングルマザーがどうお金のやりくりをしているのか、参考にしたいと思う人も少なくないはず。
離婚を考えている場合は、シングルマザーになった時の生活費も気になるところでしょう。
今回はシングルマザーの生活費はいくら必要なのか、平均年収や貯蓄額、節約方法なども合わせてご紹介します。
総務省発表の「2021年度 家計調査 世帯類型別」によると、シングルマザーの平均生活費は以下の通りです。
だいたい約23万円前後であることがわかります。
ただし、この数字は子どもが1〜2人ほどが想定されたものです。つまり、3人以上の多子世帯はさらに多くの生活費が必要になるのです。
シングルマザーの平均生活費はどのような内訳になっているのでしょうか。前述の総務省による2021年調査のデータを元に以下の表を作成しました。
子どもが18歳未満の場合 | 子どもが20歳未満の場合 | |
家賃 | 31,410円 | 29,136円 |
食費 | 55,146円 | 55,728円 |
光熱費 | 16,272円 | 16,986円 |
通信費 | 11,931円 | 12,394円 |
教育費 | 16,885円 | 22,983円 |
交通費 | 20,246円 | 22,607円 |
医療費 | 8,553円 | 7,782円 |
日用品費 | 9,480円 | 9,255円 |
衣服費 | 9,553円 | 10,228円 |
レジャー費 | 19,172円 | 18,732円 |
雑費 | 30,264円 | 31,008円 |
合計金額 | 228,912円 | 236,839円 |
最も多く使われているのが「食費」です。子どもは大人以上に栄養が必要なため、気をつけている家庭が多いと考えられます。
また、多くのシングルマザー世帯が「家賃」を抑えていることがわかります。家賃は何年も続く固定費なので、できるだけ安いアパートに住むのがおすすめです。
意外とお金がかかるのが「交通費」です。子どもが遠くの高校や大学へ通う場合、毎月の定期代がかかります。このあたりは忘れがちな生活費なので、地域環境を想定し、事前に見積もっておく方が良いでしょう。
シングルマザーの平均生活費はわかりましたが、平均年収はいくらなのでしょうか。
厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果」によると、シングルマザーの平均年間就労収入は236 万円です。毎月の給料を考えると約19万円といえます。
平均生活費が約23万円なので、単純に見ると赤字になることがわかります。
ただし、この金額は年間の就労収入なので「手当」や「養育費」などは含まれていません。もしこれらをもらっていても、シングルマザーの生活に余裕がないことが想像できるでしょう。
そこで気になるのが、シングルマザーの貯蓄額です。
前述と同様の調査によると、シングルマザーの貯蓄額は50万円未満が全体の39.8%と最も多くなっています。次に多いのが100万円から200万円の間です。
子どもを育てる上で最も必要なのが、教育費です。特に、大学費用は大きな比重を占めます。
文部科学省「2021年度学生納付金調査結果」によると、大学費用の平均は、国立大学で約242万5000円、公立大学で約245万5000円、私立大学で約469万円です。
つまり、シングルマザー世帯の多くが大学資金を貯蓄できずにいることがわかります。
教育費用を捻出するには、生活費を抑え、貯蓄額を増やす必要があります。
ここからは、シングルマザーが生活費を抑える方法をご紹介します。できることがあれば、ぜひ実践し、少しでも貯蓄を増やしましょう。
まずは、固定費の見直しです。特に「家賃」は節約しやすい生活費といえます。
地域によって家賃相場は異なりますが、少しでも安い賃貸物件を探しましょう。例えば、安い賃貸物件をメインに紹介している不動産サイトを見つける、近所の空き物件を歩いて探すなどです。
直接、不動産屋に相談することもおすすめです。現状は物件がなくても、予算や地域を伝えれていれば、空きが出た時に教えてくれることもありますよ。
シングルマザーの生活費の多くを占めている「食費」を抑えるために「フードバンク」の活用もおすすめです。
フードバンクとは、食品ロスを防ぐために、食べられるけれど規格外や賞味期限が近いなどの理由で販売できない食品を、低所得者などを対象に配布する活動のことをいいます。
実際に、シングルマザーに向けたフードバンク活動も行われており、多くの家庭が支援されています。
最後は、ポイントを貯めることです。
家賃や光熱費、通信費などを、クレジットカードなどで支払うと、ポイントが貯まります。年間にしたら数千円ほどポイントがつく場合もあります。
地道ではありますが、貯めたポイントを子どもの洋服代や教材費に回すなど、節約に繋げましょう。また、還元率の高いカードを利用すると、より効果的です。
いくら節約したとはいえ、貯蓄額を大きくアップすることは簡単ではありません。やはり、元々の収入を増やすことが大切です。
最後は、シングルマザーが収入アップする方法をご紹介します。
シングルマザーには、受け取れる以下の手当があります。
児童扶養手当はシングルマザーにとって非常に大きな収入になります。例えば、子ども1人に対して全部支給であれば、毎月4万3,160円がもらえます。ただし、親の収入によって異なるため、注意が必要です。
また、児童育成手当、ひとり親家庭住宅手当は、地域によって支給の有無が異なります。自身の住んでいる場所が支給地域かを確認するようにしましょう。
さらに、ひとり親家族等医療費助成制度は、子どもの医療費を助成してくれる制度です。突然の熱を出すなど、子どもにはよくあることです。この制度を利用すると、安心して病院へ行けるでしょう。
手に職をつけて、給料をアップさせるという方法もあります。資格の取得や職業訓練校へ通うことなどが考えられます。
こども家庭庁では、資格取得を目指すひとり親家庭を対象とした「高等職業訓練促進給付金」という制度もあります。
この制度を利用すると、一定の条件で毎月10万円の生活費が支給され、資格取得に集中することができます。
このような公的支援を活用し、収入アップを目指しましょう。
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今回はシングルマザーの生活費はいくら必要なのか、平均年収や貯蓄額、節約方法なども合わせてご紹介しました。
シングルマザーの平均生活費は約23万円、平均年収は236 万円であることがわかりました。
貯蓄額は50万円未満が最も多く、シングルマザーの多くが困窮している状況です。
固定費を見直したり、フードバンクの活用などをすると生活費が抑えられます。
また、手当を受け取る、手に職をつけるなどで、収入アップを目指すことも大切です。