借金があっても生活保護はもらえる？借金返済方法やNGな行動を解説

「借金がある状態でも生活保護ってもらえるの？」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。

結論から言いますと、借金があっても生活保護はもらえます。

ただし、対応を間違えると生活保護の打ち切りなど最悪の事態を招きかねないので注意が必要です。

本記事では、借金があっても生活保護はもらえるのか、返済方法やNGな行動を解説します。

借金があっても生活保護がもらえる理由

借金を抱えていても生活保護費がもらえる理由には以下のことが挙げられます。

• 借金の有無は生活保護受給に関係がない
• 大事なのは預貯金・資産・支援の有無

ここからは、借金があっても生活保護費がもらえる理由について解説します。

借金の有無は生活保護受給に関係がない

生活保護費をもらうには、さまざまな条件をクリアする必要があります。

少なくとも、借金の有無が生活保護の審査に影響を与える可能性はなく、生活保護法にもそのような記載はありません。

多額の借金があったからといって、生活保護を受け取れない理由にはならないのです。

ですので、借金の有無に関係なく、生活保護の申請は行えます。

大事なのは預貯金・資産・支援の有無

生活保護費を受け取るには、預貯金や資産、親族からの支援の有無が重要です。

仮に預貯金や資産があれば生活保護費はもらえませんし、これらがなくても親族からの支援が見込める場合も受け取れません。

一方で、預貯金や資産がない、親族らの支援がなく、毎月の収入が生活保護費を下回るなどの条件をクリアすれば、誰でも生活保護は受け取れるのです。

「借金があるから生活保護を受け取れないのでは…」と心配する必要はありません。

借金を抱えて生活保護をもらう際にやってはいけないNGな行動

借金を抱えて生活保護費をもらう際には、やってはいけないNGな行動がいくつもあります。

• 生活保護費で借金返済をしてはいけない
• 他人から別に借金をして返済に充ててはいけない
• 勝手に返済をやめてはいけない

本項目では、上記のNGな行動についてまとめました。

生活保護費で借金返済をしてはいけない

基本的に生活保護費で借金返済を行うことはNGです。

生活保護費は最低限の生活を送れるように支給されるものであり、借金返済には活用できません。

そのため、万が一生活保護費で借金返済をすれば、不正受給とみなされてしまい、最悪の場合は生活保護の打ち切りとなります。

生活保護費で借金返済を目指すと考えている方は、いち早くその考えを捨てることをおすすめします。

他人から別に借金をして返済に充ててはいけない

知り合いなどに借金を立て替えてもらい、生活保護を脱却してから知り合いなどに返済していくことを考える方もいるのではないでしょうか。

実は生活保護受給中に借金をしてしまうと、それ自体が収入とみなされ、減額の対象になってしまいます。

例えば、生活保護受給中前に作っていたクレジットカードなどで借金をした場合、その事実は金融情報の開示によってすぐにバレます。

生活保護費で借金返済はできないので、生活保護受給中に借金を重ねることはマイナスでしかありません。

勝手に返済をやめてはいけない

生活保護を受けたら借金返済はできないというルールを勝手に解釈し、借金返済の義務がなくなるように感じる方もいるはずです。

当然のことながら、借金返済の義務は残ったままで、借金返済に対する連絡、催促などは当然あります。

最悪の場合は滞納と判断され、財産の差し押さえにつながり、口座に振り込まれた生活保護費が対象になりかねません。

本来生活保護費は法律上、差し押さえの対象にならないものの、口座に入っている金銭は機械的に預貯金と判断される可能性があるため、注意が必要です。

借金がありながら生活保護をもらう際に行える返済方法

借金がありながら生活保護をもらっている状況で、借金返済を行うのは可能なのかと不安に思った方もいるはずです。

実は唯一の借金返済方法があります。

それが自己破産です。

本項目では、自己破産やその方法について解説します。

自己破産が唯一の「借金返済」方法

借金返済に向けて、主に3つの債務整理の方法があり、1つは自己破産、2つ目に任意整理、3つ目に個人再生があります。

自己破産以外の2つは定期的な収入があることが利用要件の1つとなっており、生活保護を受け取ると生活保護費を使った返済ができないため、事実上選べません。

自己破産は裁判所が認めれば、その時点で借金が免除されるため、毎月返済をする必要がありません。

いわば、自己破産が生活保護受給者の借金を返済する唯一の方法なのです。

生活保護受給者が自己破産を利用する方法

生活保護受給者が自己破産を利用するには、まず法テラスでの無料相談を利用しましょう。

その後法テラスと契約する弁護士が窓口となり、自己破産の相談に乗ってくれます。

あとはその弁護士に自己破産の手続きを行ってもらうという流れです。

この時の費用は法テラスが立て替えてくれるほか、自己破産が完了した段階でまだ生活保護受給中の場合には費用は免除されます。

多額の借金があったとしても、法テラスを活用して自己破産を行うことは可能です。

まとめ

借金があっても生活保護をもらえるほか、自己破産と生活保護受給の順序も特に問われません。

大事なことは、生活保護費を使って借金返済を行うことは絶対にやめることです。

そして、生活保護受給中に借金を重ねないことも大変重要です。

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