東京で支給される生活保護の金額は?計算方法や申請窓口などをご紹介!

生活保護の申請件数は、年々増加傾向にあります。

日本の中心部である東京も、新型コロナの流行をきっかけに増加傾向が続いています。

生活保護でもらえる金額は地域によって違うのですが、大都市の東京ではどのくらいの金額がもらえるのでしょうか?

今回は生活保護を東京で受ける時の金額について、計算方法や申請窓口も合わせてご紹介していきます。

さらに、東京23区で生活保護世帯の割合が多い地域とその理由についても考えていきたいと思います。

生活保護を東京で受ける時の金額は?計算方法が気になる

では早速、生活保護を東京で受ける時の金額についてご紹介しましょう。

まずは生活保護費の構成から説明します。

生活保護費=扶助+加算

生活保護費は、8つの扶助と8つの加算によって構成されています。

扶助は、食費や雑費などの生活費全般を指す「生活扶助」、家賃など住宅に関する費用を指す「住宅扶助」がメインで支給されます。

ただし、持ち家の場合は住宅扶助の支給はありません。

その他6つの扶助は、「出産扶助」「教育扶助」「生業扶助」「介護扶助」「葬祭扶助」「医療扶助」で、当てはまる状況になれば受け取ることができます。

【補足】
「出産扶助」…出産や産後にかかる費用
「教育扶助」…義務教育を受けるための費用
「生業扶助」…資格取得や就労に関する費用
「介護扶助」…介護サービスにかかる費用
「葬祭扶助」…自身や家族の葬儀を執り行う費用
「医療扶助」…医療機関にかかる費用

これらとは別に、「妊産婦加算」「障害者加算」「介護施設入所者加算」「在宅患者加算」「放射線障害者加算」「児童養育加算」「介護保険料加算」「母子加算」という8つの加算があり、6つの扶助と同様に、その状況にならないと加算されません。

【補足】
「妊産婦加算」…妊娠6ヵ月未満の場合に8,960円、妊娠6ヵ月以上の場合に13,530円、産後の場合に8,320円が支給される
「障害者加算」…身体障害者障害等級1・2級の場合に26,310円、3級の場合に17,530円が支給される
「介護施設入所者加算」…介護保険に基づき介護施設に入所している場合に9,690が支給される
「在宅患者加算」…訪問医療を受けている場合に13,020円が支給される
「放射線障害者加算」…現罹患者の場合に43,120円、元罹患者の場合に21,560円が支給される
「児童養育加算」…18歳までの子ども1人につき10,190円が支給される
「介護保険料加算」…介護保険の第1号被保険者である被保護者に、納付すべき介護保険料に相当する経費を補填
「母子加算」…子ども1人の場合に最大18,800円が支給される

つまり、毎月決まってもらえる生活保護費は、生活扶助と住宅扶助の合計のことで、諸々の状況によってその他の扶助、加算が追加支給されるということです。

なお、生活保護には「冬季加算」と呼ばれる項目もあります。

冬の時期に全ての生活保護受給者に支給されますが、地域によって金額が異なります。

金額は地域による!東京は?

扶助や加算の金額は、「級地区分」と呼ばれる地域ごとに定められた等級によって異なります。

東京は、23区、八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、日野市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、多摩市、稲城市、小平市、東村山市、西東京市、清瀬市、東久留米市、福生市が「1級地-1」に分類されています。

また、武蔵村山市、青梅市は「1級地-2」、羽村市、あきる野市、瑞穂町は「2級地-1」、その他の地域は「3級地-1」と郊外になればなるほど、等級が下がっていきます。

肝心の生活保護の金額は、東京23区(1級地-1)に住む単身世帯で「生活扶助」76,310円、「住宅扶助」53,700円、合計130,010円です。

2人世帯になると、「生活扶助」123,490円、「住宅扶助」64,000円、合計187,490円になります。

これらに、その人その人の状況によって、別の扶助や加算がプラスで支給されます。

例えば、母子家庭の場合、上記に児童養育加算の10,190円と母子加算の18,800円が追加され、合計216,770円となります。

こういった計算サイトもあるので、ご自身の状況を入力してチェックしてみるといいでしょう!

https://seikatsu-hogo.net/

東京の生活保護支給日はいつ?

東京の生活保護支給日は、毎月3日と決められています。

これもまた各自治体によって違いますが、だいたいの自治体では月初と決まっているようです。

支給日が土日祝日であった場合、前倒しで支給されます。

東京の生活保護はどこで申請できる?

では、東京で生活保護を受けようと思った時、どこで申請をすればいいのでしょうか?

生活保護の窓口は、各市区町村の福祉事務所にあります。

東京の場合、以下の東京都福祉局のページを参考に、ご自身が住む管轄の福祉事務所へお問い合わせください。

https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/seikatsu/shisetsu/fukushi.html

申請だけでなく、相談も受け付けてくれるため、困った時は気軽に来所すると良いでしょう!

東京23区で生活保護世帯が多い地域は?その理由も

さて、最後に東京23区で生活保護世帯が多い地域とその理由を考えていきたいと思います。

2020年の東京都福祉保健局のデータでは、足立区が23区で最も生活保護世帯の多い場所であることがわかりました。

しかし、人口で割った割合でいうと台東区が最も多くなります。

足立区や台東区は、昔から小規模な町工場が多い地域として知られています。

また、台東区は北区に次いで、23区内で2番目に高齢化率が高い地域です。

小規模な町工場の職人であれば、大手企業の会社員と比べて年金の金額が低いことが想像できます。

さらに、生活保護の受給者は高齢者に多いと言われています。

つまり、台東区の生活保護受給者は、年金だけで生活できない高齢者が多く、生活保護に頼っている可能性が高いと考えられるのです。

十分な年金が得られるよう、日本の景気がよくなっていけばいいのですが、どうにも難しい問題ですね。

まとめ

今回は生活保護を東京で受ける時の金額について、計算方法や申請窓口も合わせてご紹介しました。

さらに、最後に東京23区で生活保護世帯の割合が多い地域とその理由を考察しました。

生活保護を東京で受ける時の金額は、23区単身の場合、生活扶助と住宅扶助の合計で130,010円です。

東京で暮らしていくには少し少ないような気もしますね。

住んでいる地域や状況によって変化するため、詳細は申請窓口にお問い合わせください。

問い合わせだけでも大丈夫なので、困った時は1人で抱え込まずに相談することが大切ですよ!

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