生活保護受給者がもらえる「おもち代」とは?期末一時扶助を徹底解説

生活保護を受け取っている人は、12月になるといわゆる「おもち代」をプラスで受給できます。

おもち代とは「期末一時扶助」と呼ばれる支援で、年越しを迎えるための保護費のことです。

しかし、年に一度しか支給されず、受け取る手続きも不要なため、受け取れることを知らない人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、おもち代の通称で呼ばれる「期末一時扶助」について詳しく解説します。

生活保護受給者がもらえる「おもち代」とは?

「おもち代」とは、生活保護受給者に対して年に一度支給される「期末一時扶助」の通称です。

どのような支援なのか、まずはチェックしていきましょう。

概要について

期末一時扶助は、年末の食費等の出費増加に対応するために、12月分の保護費に上乗せして支給される追加の扶助です。

特別な受給条件はなく、生活保護を受給している世帯に対して自動的に支給されます。

以下のような目的で、実施されています。

  • 年越しの準備金として活用
  • おせち料理やお年玉などの正月特有の出費をサポート
  • 健康で文化的な生活水準の維持

生活保護制度の一部として位置づけられており、受給者の年末の生活をサポートするという役割です。

支給時期について

期末一時扶助は、12月分の生活保護費と一緒に、定例支給の際に支給されます。

12月1日から5日の間に支給されるのが一般的です。

支給額は地域によって異なり、世帯人数による変動もあります。

「おもち代」と呼ばれていますが、1月分の保護費に上乗せされないため注意しましょう。

期末一時扶助の金額とは?

期末一時扶助の金額は、地域によって1級地-1から3級地-2までの6つの等級に分かれており、世帯人数によって設定されています。

ここでは、東京23区の等級の場合と支給額例を紹介します。

東京23区の場合

東京23区は「1級地-1」に分類されるため、最も高い金額の期末一時扶助が支給されます。

具体的な金額は、以下の通りです。

世帯人数期末一時扶助金額
1人14,160円
2人23,080円
3人23,790円
4人26,760円
5人27,890円
6人31,720円
7人33,690円
8人35,680円
9人37,370円
10人以上1人増えるごとに1,710円加算

期末一時扶助は、お正月のおもちやおせち、お飾りなどの代金を名目に支給されるため、2人から3人に増えても金額の上げ幅は大きくないのが特徴です。

とくに、お飾りなどは一家に1つと考えられているのも関係しています。

支給額事例

実際に東京23区に住んでいる方は、期末一時扶助が支給されると12月に受け取れるのはいくらになるのか、以下を参考にしてみてください。

  • 60代単身者の場合:基準額133,490+期末一時扶助14,160+冬季加算2,630=150,280円
  • 40代夫婦世帯の場合:基準額182,201+期末一時扶助23,080+冬季加算3,730=209,011円
  • 30代夫婦と7歳の子ども1人の場合=基準額221,863+期末一時扶助23,790+冬季加算4,240=249,893円

12月は期末一時扶助だけでなく、11月から3月まで支給される冬季加算もプラスで受け取れます。

東京23区は冬季加算地域区分のVI区に該当し、たとえば単身世帯の場合は2,350円が追加で支給されます。

期末一時扶助の受給についてよくある質問

最後に、期末一時扶助についてよくある質問をまとめました。

慌ただしい年末を迎える前に、おもち代について疑問を解消しておきましょう。

期末一時扶助をもらえる条件は?

期末一時扶助を受け取るための条件は、以下のようにシンプルです。

  • 生活保護受給者であること
  • 12月時点で生活保護を受給していること
  • 翌年1月も継続して生活保護を受給する予定であること

生活保護の受給資格を満たしていれば、自動的に支給されます。

ただし、12月中に保護停止または廃止処分になった場合は条件を満たしていないことになり、支給されません。

期末一時扶助をもらうために手続きは必要?

期末一時扶助は、生活保護を受給している方に自動的に支給されるため、特別な手続きは基本的に必要ありません。

ただし、先述した通り生活保護の受給を継続することが条件となっており、12月中に状況が変わる場合は注意が必要です。

期末一時扶助はいつ支給される?

期末一時扶助は12月分の生活保護費と一緒に支給されます。

具体的には、12月の1日〜5日の間に、通常の生活保護費に上乗せされる形です。

生活保護費の支給日は自治体が月初に設定しており、多くは5日に支給されます。

期末一時扶助と冬季加算との違いは?

期末一時扶助は年末年始の特別な出費に対して、冬季加算は冬の期間の暖房費用などの増加需要に対応するための手当です。

主な違いは以下の通りです。

期末一時扶助冬季加算
支給時期12月のみ11月から3月まで
目的年末年始の出費冬期間の暖房費用
特徴地域差が小さい地域差が大きい(寒い地域ほど高額)

両方とも生活保護受給者の生活を支援する重要な手当ですが、それぞれ異なる目的と支給方法を持っています。

まとめ

通称「おもち代」と呼ばれる期末一時扶助は、年末年始の出費に備えて追加される生活保護費で、年越し資金として位置づけられています。

受け取れる金額は、地域や世帯人数によって異なるため、自分の場合いくら受け取れるのか気になる方は各自治体の福祉事務所に確認することをおすすめします。

期末一時扶助を受け取って、年末年始も穏やかにくつろげるように準備してみてくださいね。

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